社会福祉法人 共生の里
社会福祉法人共生の里

職員インタビュー

上司・部下という縦の関係より、
横の関係を大切にしている職場
それが利用者様の快適な暮らしにつながる

心の駅北九州 キートス幸神

生活支援員

只松 史憲

2022年4月入職

只松史憲の写真

担当業務を考慮してもらうなど上司や先輩の心遣いに感激しました

 もともと私は10年にわたり介護士として病院などで高齢者介護の仕事をしていました。
その一方、妻が子ども食堂や生活困窮者支援の活動を続けていたこともあり、次第にそうした活動にも関心を抱くようになっていました。
 「共生の里」の存在を知ったのも妻の活動を通じてでした。インターネットなどで「共生の里」を調べると「利用者の幸せ、職員の幸せの実現」「ワークライフバランス」などが掲げられ、介護士としての経験も活かせると思い転職を決断しました。

 とはいえ、支援員としての業務は介護職と異なることも多く心配はありました。また、数年前に発症した病気の関係で車の運転ができなくなったことも、業務に影響するのではないかと心配でした。しかし、一緒に働くチームの方々が業務分担を話し合ってくれていたようで、外出同行がない利用者様を私の担当にしてくれていたり、内勤業務をメインで行えるように調整してくれていたり、その心遣いには感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 上司からも「焦らなくていいですよ」「ゆっくりで大丈夫ですよ」という言葉をもらい、それもどれだけありがたかったことか。また、理事長からも「だいぶ慣れましたか?」などと声をかけてもらえたのもうれしかったですね。
以前の職場がどちらかといえば上下関係に厳しい雰囲気で、規模の違いもありますが理事長といえば雲の上の存在と思っていましたから、余計に「共生の里」の温もりを感じました。

 「共生の里」は上司・部下という縦の関係より、むしろ横の関係を大切にしている職場と言えるかもしれません。
利用者のみなさんが安心して快適に暮らせるためには利用者一人ひとりの情報を職場全体で適切に共有しておくことが必要なのですが、それが横の関係をよりよいものにしている一因なのだと思います。

只松史憲の業務風景

利用者様の自立のため、どこまで支援すればよいかという難しさ

 支援員としての業務は主に利用者様の生活支援ですが、最も難しいのはどこまで支援すればよいのかという見極めだと思っています。ご本人ができることを何も考えずに手伝ってしまえば、その方に依存心が生まれてしまうおそれがあり、それまでできていたことが、できなくなってしまうかもしれないからです。
 また、私がよかれと思って動いたことが相手にはそうではないということもあります。上司から教わった「自分の常識は他人の非常識」という言葉を痛感することも一度や二度ではありませんでした。
 いずれ、その方が一人暮らしをできるようになる。それを念頭に置きながら、相手が本当に求めているものは何なのか。その方にとって最適なことは何なのか。冷静に考えながら働くことが必要だということを感じるようになりました。

自分自身の体調管理が利用者様への安定したサービスのもとに

 仕事をする上でうれしいのは利用者様の話を聞いたり荷物を持ってあげたりしたときに「ありがとう」と言ってもらえたときなどです。もちろん、そうした見返りを求めて働いているわけではないのですが、お礼を言われれば純粋にうれしい気持ちに包まれます。
 逆に失敗することもないわけではありません。それでも自分が頑張った結果の失敗であって、それを見ていた先輩などから「頑張ってるね」と声をかけてもらえたりすると、次への励みにもなっています。
 前職時代はシフト勤務もありましたが、現在は基本的に9~18時での勤務となっています。休みに関しても「有給休暇は積極的に使ってくださいね」「休むときはしっかり休んでくださいね」など、職員のワークライフバランスも充分に考えてもらえていると思います。
 そうした環境の中、利用者様に安心していただけるサービスを提供できるようにまずは自分自身の体調管理に努め、ほかの職員の方々のため、そして家族や自分のためにも頑張っていきたいと考えています。

只松史憲の業務風景

責任のある仕事ですが
安心感や温かさを感じる
この環境で働けていることにお礼を言いたい

心の駅下関

生活支援員

長本 真唯子

2021年4月入職

長本真唯子の写真

新卒で入職する不安は先輩や上司、そして利用者様のおかげですぐになくなりました。

 私は大学の福祉学科を卒業後、すぐに「共生の里」へ入職しました。
もともと母が困窮者支援など福祉関係の仕事をしていたことに加え、小学3年生のときに下関へ転校してきた際、仲良くなった同級生の一人が支援学級に在籍していたことなどから、気が付けば障がい者福祉に関心を持つようになっていました。
 大学時代、就職活動を行う上で「共生の里」を初めて知ったのはゼミの教授から「本部は北九州だけど、下関でも事業所展開をしている施設があるよ」と聞いたときでした。「共生の里」だけでなく、いくつか福祉関係の企業などの説明会や見学会に参加しましたが、最終的にここで働きたいと思ったのは、「利用者の幸せの実現」という理念や職員に有資格者が多いこと、ワークライフバランスの実現が図られていることなどを知ったからです。

 「共生の里」のグループホームで働き始めて感じるようになったのは、安心感や温かさでした。
実際に働き始めるまでは、初めて社会人になる不安や、相談援助や生活支援、金銭管理など多岐にわたる仕事が私に務まるのかと心配していました。しかし、些細なことでも先輩に質問・相談をすれば、いつでも丁寧に優しく教えてもらえることができ、それまで感じていた不安や心配は少しずつ減っていきました。
 また、職員が各自の意見を持ち寄って話し合ったり情報共有したりできる場も定期的に設けられています。その時間は一人ひとりの利用者様に合ったベストな対応をできるようにすることが目的ではあるのですが、おかげで私自身の疑問などにもみんなで一緒に考えてもらえるなど安心感を持って働けています。

 以前、自分では失敗したなと思うことがありました。利用者様にも迷惑をかけてしまったはずです。
それでも、利用者様から「大丈夫、大丈夫。気にせんでええよ」と優しく受け止めてもらえ、申し訳ないと思う一方、あらためて恵まれた環境で働けていることを感じることができる出来事でした。

長本真唯子の業務風景

思いきって提案したことで、利用者様に喜んでもらえました

支援員としての私の一日の流れはおよそ次のとおりです。

【午前】出勤 →血圧測定や服薬が必要な方の確認 →就労先へ向かう方々のお見送り →食堂の清掃 →当日の夕食、翌日の朝食作り
【午後】受診同行・買い物同行、ミーティング、関係機関との会議、夕方のお出迎えなど

 現在、三河ホームでは10人のスタッフがおよそ20人の利用者様の支援をさせていただいています。利用者様の多くは日中働きに出かけられていますので、午後は仕事がお休みの方やすでに退職された方の外出をお手伝いしたり、利用者様の就労先やその他関係機関との会議に参加したりするなどしています。

 以前、お仕事を退職されて一日施設にいらっしゃる利用者様へ新たな活動を提案したことがありました。
「プランター菜園も始めてみませんか?」と持ちかけてみたのです。前に「園芸でもしてみようかなぁ」とおっしゃっていたからなのですが、最初はあまり乗り気ではない感じでした。必要な道具を用意し、「午後一緒に種まきとかしませんか?」と伝えて午前中の仕事を進めていたところ、午前中のうちにお一人で土の準備や種まきなどすべて済まされ、その後も熱心に水やりなどをされるようになりました。
 今では立派な野菜が収穫されることもあり、レタスなどはサラダとして利用者様全員の食卓に上ったこともありました。野菜を育てたご自身もうれしそうでしたし、それを召し上がるみなさんも喜ばれていましたので、思いきって提案してよかったです。

利用者様の「よさ」をたくさん見つけることが楽しく働く原動力

 経験が浅い私にとって、毎日の仕事は手探りのことも少なくありません。これから学ぶこと、学ばなければならないこともまだまだあります。利用者の皆さまの生活を支える立場として責任のある仕事だと常日頃から感じています。
 利用者様の「良さ」をたくさん見つけることができ、時に「ありがとう」「一緒に買い物に行ってもらってうれしかった」などと言ってもらえるのは楽しく働くための原動力の一つになっています。

 この環境で働けていることに周囲の方々へはもちろんですが、「共生の里」のことを教えていただいた大学のゼミの教授へ今一度お礼を伝えたい気持ちです。

長本真唯子の業務風景